自民と維新、20日に合意文書調印へ 「信頼関係深まった」

2025/10/19 19:45 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 日本維新の会は19日、大阪市内で常任役員会を開き、自民党との政策協議について吉村洋文代表(大阪府知事)と藤田文武共同代表に対応を一任することを決めた。20日に自民との最終協議をした後、自民の高市早苗総裁と吉村氏が東京都内で合意文書に調印する見通し。

 役員会後、藤田氏は記者団に「協議について大枠を報告し、役員会としては私と吉村代表に一任ということで終えた」と説明した。連携のあり方について、維新からも閣僚を出す「閣内協力」を自民が要請しているが、維新側には、当面は閣僚を出さず、政策協定を結び与党として政権に参加する「閣外協力」とする意見が強い。政権の枠組みについて「話はなかった」とした上で、「閣僚ポストや連携のあり方についても一任を受けた」と語った。また「慎重だったり、反対だったり、批判的な意見は一つもなかった」と強調した。

 また、維新は合意の「絶対条件」として「国会議員の定数削減」を挙げている。具体的な削減対象や実現に向けたスケジュールは「結果を見ていただく」などとして、明らかにしなかった。自民との関係について「相当信頼関係は深まった。短期間ながらも相当な時間を費やした」と手応えを語った。

 一方、馬場伸幸前代表は記者団に「すぐに閣内に入って歩みを進めていく環境はまだできていない。(閣内協力は)徐々に一緒に仕事をして実績を作っていく中で出てくる話ではないか。スタートする時は閣外協力が良い」との見方を示した。

 両党が合意すれば、21日の首相指名選挙で自民の高市総裁が首相に選出される見込み。政権の形態については「閣外協力」とする方向で、詰めの協議を急いでいる。【高良駿輔、安部志帆子、鈴木拓也】

毎日新聞

政治

政治一覧>

写真ニュース