高市首相、米国産原油輸入拡大を伝達意向 トランプ氏に首脳会談で
19日に米ワシントンで予定されている日米首脳会談で、高市早苗首相がトランプ米大統領に米国産原油の輸入拡大を伝達する方向で調整していることが17日、複数の政府関係者への取材で判明した。日本がアラスカ州での原油増産に投資などで協力し、その原油の輸入を検討している。日本は原油の大半を中東地域から輸入しており、米国・イスラエルとイランの交戦で安定供給への懸念が強まっている。調達先の多角化で中東産原油への依存度を下げ、これまでのエネルギー政策からの脱却を目指す。
経済産業省によると、日本はアラブ首長国連邦(UAE)やサウジアラビアから原油の約8割を輸入する一方、米国からの輸入は3・8%にとどまっている。トランプ大統領は各国に米国産原油の売り込みを図っており、日米首脳会談でもエネルギー問題が議題になる見通しだ。日本政府関係者は「日本として米国の原油の増産に投資し、世界の原油供給の安定に協力する。その上で輸入を拡大する」と明かす。
ただ、米国産原油は中東産原油に比べて輸送費が高い。油質も異なるため、日本国内で処理するには設備コストがかかるなど懸念もある。日本の石油備蓄は254日分あるが、原油輸送の要衝であるホルムズ海峡の閉鎖が長引けば、国内のエネルギー供給に甚大な影響が出る。そのため、政府内では「油の質の違いにこだわっている情勢ではない」(政府高官)と危機感が高まっている。
日米間のエネルギー協力を巡っては、昨年2月の首脳会談で、米国から液化天然ガス(LNG)の輸入を拡大することで合意している。LNGの中東依存度は約1割で調達の多角化が進んでいるが、気化しやすく長期備蓄が難しいため在庫は3週間程度しかない。
イラン情勢が長期化すれば電気料金の値上がりにもつながることから、日本政府は日米首脳会談で米国産LNGの更なる輸入拡大を伝えることも検討している。【古川宗、遠藤修平】
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