強制不妊訴訟 大分、札幌両地裁で和解成立 合意書調印後初
旧優生保護法(1948~96年)下で国に不妊手術を強制されたとして、大分県の女性2人と北海道の男性1人が国に損害賠償を求めた二つの訴訟は20日、大分地裁(三宅知三郎裁判長)と札幌地裁(布施雄士裁判長)でそれぞれ和解が成立した。旧法を違憲とし、国の賠償責任を認めた7月の最高裁判決を受けて原告側と政府は13日に和解の合意書に調印していた。合意書に基づく個別和解の成立は今回が初めて。
和解は、いずれも国が謝罪した上で慰謝料1500万円を支払うとの内容。
大分の原告2人はいずれも知的障害がある70代の女性で、10代後半の頃などに不妊手術を強いられたとして提訴していた。国側は20日に大分地裁で開かれた口頭弁論で「憲法違反への認否を留保し、除斥期間を主張し、原告の心を傷つけた。解決が遅れたことを重く受け止めている」などと謝罪した。原告側弁護団代表の徳田靖之弁護士は閉廷後に「全面的な勝利を得られたのは被害を訴え続けた原告と、闘いを共にしてくれた人がいたから」と喜びを語った。
札幌の原告は石狩地方に住む男性(84)。18歳の時、知的障害者支援施設に入所させられた。20歳の頃、職員から説明もなく病院に連れて行かれ、手術を強いられたと訴えていた。
男性は和解成立後に札幌市内で開かれた記者会見で「(提訴から)長かったが、ほっとした」と述べる一方、「人生は後戻りできない。取り返しのつかないことを国にされたのだと、私の頭には残っています」と話した。【神山恵、伊藤遥】
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