東京国立博物館など、復興支援に金沢で展覧会開催へ 「湖畔」も出品

2025/01/06 19:59 

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 東京国立博物館(東博)は6日、東京の美術館・博物館が連携して、各館の文化財を石川県立美術館など金沢市の3館で展示する展覧会を開催すると発表した。能登半島地震や能登豪雨災害の復興支援が目的で、黒田清輝の「湖畔」や菱川師宣の「見返り美人図」(いずれも東博蔵)などを出品する。

 東博が呼びかけ、サントリー美術館、国立西洋美術館など約20の文化施設・個人が参加予定。各館が復興への思いを込めた作品を選定し、横尾忠則さんの「寒山拾得 2023-06-27」や野々村仁清の「色絵月梅図茶壺」(いずれも東博蔵)のほか、衣料通販ZOZO創業者の前沢友作さんが所有する長谷川等伯の「烏鷺図屏風(うろずびょうぶ)」など、国宝を含む計約100点を展示するという。会場と会期は、石川県立美術館(11月15日~12月21日)▽金沢21世紀美術館(12月13日~2026年3月1日)▽国立工芸館(12月9日~26年3月1日)。被災地域の住民は入場料を無料にする方針だという。

 また、能登ゆかりの長谷川等伯が描いた「松林図屏風」の高精細複製画を石川県内の小中学生らに届ける鑑賞プログラムなども開催する。東博の藤原誠館長は「(文化財などが)少しでも復興に向けての希望になればという思いで、東京の文化施設みんなで応援したい」と話している。【高橋咲子】

毎日新聞

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