古賀誠氏長男側への利益供与「社長主導、会長容認」 調査結果公表

2025/05/09 16:22 

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 羽田空港ターミナルビルを運営する東証プライム上場の「日本空港ビルデング」(東京)の子会社が古賀誠・元自民党幹事長(84)の長男(52)のコンサルティング会社に利益供与をしたとされる疑惑で、日本空港ビルは9日、横田信秋社長(73)らが利益供与を主導したとする調査結果を公表した。調査を実施した特別調査委員会は、鷹城勲会長(81)も利益供与を容認・助長していたと指摘し、横田社長らの対応を「極めて不適切」と批判した。

 調査結果の公表に先立ち、横田社長と鷹城会長は9日付で辞任した。両氏から申し出があったという。

 関係者によると、日本空港ビルの100%子会社「ビッグウイング」は、空港内のコイン式マッサージチェアの事業を古賀氏の長男が代表を務めるコンサル会社「アネスト」(東京)に業務委託し、2016年までの5年間で計約1億円の委託費を支払っていた。

 しかし、実際の業務は健康機器販売会社(埼玉)が担っており、東京国税局は「コンサル会社に業務実態はない」と判断。委託費約1億円は所得隠しに当たると指摘した。ビッグ社はその後も取引形態を変えて20年までアネストへの支払いを続け、約10年間で総額約2億円を利益供与した疑いが持たれていた。【岩本桜】

毎日新聞

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