１１日午後５時１０分ごろ、千葉市若葉区若松町の路上で、通行人から「高齢女性が側頭部から血を流して倒れている」と１１０番があった。千葉市若葉区桜木北３、無職、高橋八生（やよい）さん（８４）が病院に搬送されたが、死亡が確認された。高橋さんの背中には刺し傷があり、千葉県警が殺人事件で捜査していたところ、事件に関与したとみられる１５歳の少年の身柄を確保した。殺人容疑で調べている。

　県警千葉東署によると、高橋さんは右側頭部を下にして横向きに倒れていた。周辺の路上には血だまりができていたという。現場から凶器は見つかっていない。

　現場は千葉都市モノレール桜木駅から北に約３００メートルの住宅街。高橋さんの自宅は現場から北に約５００メートルで、歩いて１０分弱。

　高橋さんについては、同居の家族が１１日午後１１時半ごろ、千葉東署に行方不明届を出していた。高橋さんは１１日夕方に自宅から外出して以降、所在が確認できていなかったという。

　現場の近くに住むトラック運転手の男性（６８）は「３０年近く住んでいるが、こんな事件は聞いたことがない」と驚いていた。

　近所の主婦の女性（６７）は「昔、ひったくりがあったことはあるが、こんな事件が起こるとは思ってもいなかった。不安だ」とショックを受けていた。【林帆南、高橋晃一】