「大川原化工機への捜査は犯罪」 焦点は警視庁公安部の刑事責任
化学機械メーカー「大川原化工機」を巡る28日の東京高裁判決は、警視庁公安部の捜査の瑕疵(かし)を「内部告発」した現役警察官3人の証言に重きを置き、立件に不利な証拠を顧みなかった警察、検察をとがめた。
大川原化工機側は、警視庁公安部の捜査は「犯罪行為に当たる」として民事だけでなく刑事でも責任を追及している。東京地検は刑事告発された警察官を一度は不起訴としているが、国賠訴訟の2審で改めて捜査の違法性が認められたことで、今後の再捜査や検察審査会の行方が注目される。
大川原側の告発は①元取締役の取り調べで容疑を認めたとする調書を作成したものの、抗議を受けてひそかに調書を細断したとする公用文書毀棄(きき)②内部調査に対して細断が過失だったとする報告書を作成したとする虚偽有印公文書作成・同行使③立件に不利な実験データを捜査報告書から削除したとする虚偽有印公文書作成・同行使――の3容疑だ。
28日の東京高裁判決は、「一度容疑を認めたとする調書を取調官が安易に廃棄することはおよそ考えがたい。過失によって細断したとする捜査員の供述は不自然」と指摘。取り調べ手法についても相手を欺く偽計的な手法が用いられ、違法とした。③のデータ削除については言及しなかった。
そもそも「身内」を捜査する形となった警視庁と東京地検は立件に消極的だった。東京地検は25年1月、書類送検された当時の捜査員3人全員を不起訴処分(容疑不十分)とした。調書の細断が故意だったのかや、捜査報告書を虚偽と言えるかについて疑義があるとした。
告発容疑の①~③について、検察審査会は①と②で取り調べを担当した警部補の不起訴を「不当」と議決した。③は審査が続いている。
検察審の議決を受けて再捜査をしている地検は、時効が迫っていた①は再び警部補を不起訴として捜査を終結させた。②については立件の可否を検討している最中だ。【北村秀徳】
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