万博アンゴラ館 工事費用未払い訴え業者らが「被害者の会」設立

2025/05/30 20:56 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 大阪・関西万博で休館が続くアンゴラパビリオンの工事を巡り、費用の一部が未払いになっていると訴える建設業者らが「被害者の会」を設立した。代表に就任した男性(42)が30日、大阪市内で記者会見を開いて窮状を訴え、寄付を求める活動を始めることを明らかにした。

 被害者の会は工事費用を回収するため、27日付で設立した。30日時点で、下請けに入った建設、電気設備、塗装の業者や従業員ら4人が参加している。

 会の代表によると、自らの勤務先は4次下請けに当たり、3次下請けの会社から約4300万円の費用が支払われていないという。また、工事に関わる複数の業者が、建設業法に基づく許可を得ていないと指摘している。代表は「他にも未払いで困っている業者がいる。万博のために一生懸命、尽力した職人たちを救済してほしい」と訴えた。

 日本国際博覧会協会(万博協会)や大阪府は、事実関係を調査しており、万博協会副会長を務める吉村洋文知事は30日、報道陣に対して「無許可であれば厳正に対処する。下請けに(代金が)払われていないのは、当然よくないことだ」と述べた。【加藤明子、岡崎英遠】

毎日新聞

社会

社会一覧>