東京・世田谷区と渋谷区、国保加入者に「資格確認書」を独自配布へ

2025/05/31 00:00 

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 東京都世田谷区は、マイナンバーカードと健康保険証を一体化した「マイナ保険証」の所有の有無に関わらず、国民健康保険に加入する区民全員に保険証の代わりとなる「資格確認書」を独自に配布する。渋谷区も同様の措置を決めている。

 マイナ保険証への移行に向け、健康保険証は昨年12月に新規発行が停止された。国はマイナ保険証の利用を促す一方、マイナ保険証を持っていない人や、75歳以上の後期高齢者らに資格確認書を交付する方針を示している。

 26日の定例記者会見で、世田谷区の保坂展人区長は国の方針と異なる対応について、マイナ保険証への理解が浸透しておらず、国の方針で資格確認書を送付すると膨大な事務作業が生じると説明。「制度が実態に追いついていない。区民が医療を受ける機会を失うことがあってはならない」と述べた。

 同区の国保加入者は約16万人で、マイナ保険証保有率は約53%。9月中旬に資格確認書を送付する。渋谷区は約4万6000人。7月中旬から資格確認書を送付する。【白川徹】

毎日新聞

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