泳げない…落水、どうしたらいい? 「イカ泳ぎ」伝授、救助のコツも

2025/06/01 09:15 

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 泳げない人が服を着たまま落水したらどうすればいいのか。陸から水に入らず助けるコツは――。水辺のレジャーシーズンを前に、日本赤十字社京都府支部が31日、「泳がない水上安全法講習」を京都市左京区の京都踏水会水泳学園で開いた。

 親子ら約15人の参加者に伝授されたのは、着衣のまま浮く「イカ泳ぎ」。服や靴を身に着けた状態で水に落ちると、ぬれた布が体にまとわりつき、水面から腕を出すことや、バタ足などが困難となる。イカ泳ぎはあおむけで水面に浮かび、足は平泳ぎの動き、手は足に向かって水をかく泳法で、比較的簡単に長続きする。

 濁った水に沈んで上下が分からなくなった場合は、泡の動きを見れば水面がどちらかが判断できるという。

 一方、陸から救助する際は自分も落水しないよう、うつぶせや四つんばいで低い姿勢を保ち、伸ばした腕や足を水難者につかませることが重要だ。浮き道具としてペットボトルを投げる際は、風で飛ばされないよう少量の水を入れてから投げるのがコツという。

 京都市北区から父と妹の3人で参加した小学3年生の角野翔琉(かどのかける)さん(10)は「落ち着いて浮くのが大事。川には気をつけたい」と振り返った。

 警察庁によると、2024年7、8月に発生した水難事故は488件(前年比35件増)、死者・行方不明者数は242人(同6人増)。日本赤十字社京都府支部の水上安全法指導員を務める深田俊彰さんは「子供が流された時でも保護者が水に入らず助ける方法を知っておく必要がある」と話す。水上安全法を伝える講習は学校のプールなどでも開催しており、希望する学校などは同支部(075・468・1182)へ。【水谷怜央那】

毎日新聞

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