万博「リング」一部保存、原形に近い形で活用する計画追加 方針修正

2025/06/05 18:24 

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 大阪府と大阪市は5日、大阪・関西万博閉幕後の夢洲(ゆめしま)の会場跡地活用の開発方針(マスタープラン)を修正し、大屋根「リング」の北東側約200メートルについて、原形に近い形で活用する計画を追加することを決めた。パブリックコメントを経て、今夏にもプランを確定させ、秋以降に民間事業者を募集する。

 5日に開かれた副首都推進本部会議で、府と市がマスタープランの修正案を示した。当初のプランでは、リングを「万博レガシー(遺産)」と位置付け、北東側約200メートルについて、モニュメントとして保存する案と、ベンチなどの部材に再利用する案を記していた。今回の修正で、人が上がれる原形に近い形で活用する案を追加した。万博を運営する日本国際博覧会協会(万博協会)が、この部分をいったん現地に残すことも明記した。

 会議後、大阪府の吉村洋文知事は報道陣の取材に対し、リングが建築法令でどのような取り扱いになるか政府と協議する意向を示した。吉村氏は「建築基準法の建築物であれば、耐火基準を満たすために費用がかかり、民間事業者が負担するのは難しいという意見もある。(建築物に当たらない)歩道橋や橋に近いのではないか」などと述べた。【高良駿輔】

毎日新聞

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