万博のレジオネラ菌問題 協会側が対応の遅れ認める 「不安与えた」

2025/06/09 20:32 

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 大阪・関西万博の会場内から指針値の約20倍のレジオネラ属菌が検出された問題があり、万博を運営する日本国際博覧会協会(万博協会)の石毛博行事務総長は9日の記者会見で「すぐに立ち入り禁止措置をせず、不安を与えた」として対応の遅れを認めた。今後については「改善を重ねながら適切な対応ができるようにしたい」と述べた。

 万博協会は5日、大阪市此花区の人工島・夢洲(ゆめしま)の会場内にある「ウオータープラザ」と、「静けさの森」の親水施設で、それぞれ公益財団法人日本建築衛生管理教育センターが定める指針値の約20倍となるレジオネラ属菌を検出したと発表した。「静けさの森」では、5月28日に大阪市保健所から速報値が通知されていたが、29日の閉場後まで立ち入り禁止などの措置を講じていなかった。

 また、万博協会は9日、体調不良を申し出た来場者に対し、医師の診断を受けた上で、会場での感染と発症との因果関係が認められる場合、治療費などの補償に応じる考えを明らかにした。問題発覚後、複数の問い合わせがあるという。【岡崎英遠】

毎日新聞

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