フジテレビ・清水社長、被害女性に謝罪 誹謗中傷対策で合意書

2025/06/19 21:22 

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 フジテレビの第三者委員会が認定した元タレント・中居正広氏による元同局アナウンサー女性への性暴力問題で、フジは19日、清水賢治社長が女性と同日会って謝罪した上で、女性への誹謗(ひぼう)中傷対策などについて合意書を結んだと発表した。

 女性は代理人弁護士を通じ「私が受けた被害は一生消えることはありませんが、会社から謝罪を受け、合意したことを一つの区切りとして新たな気持ちで生きていこうと思います」とのコメントを出した。

 清水氏は女性に対し、第三者委が3月末の調査報告書で認定した「業務の延長線上」で被害が起きたことや、女性から被害申告があったのに人権救済のために適切に対応できなかったこと、被害後のフジの対外発信で精神的苦痛を与えたことなどを謝罪した。一連のフジの対応などによって女性が被った経済的・精神的損害への補償を行うことや、女性への不当な攻撃や誹謗中傷から守るための措置を講じるよう努めるとの合意書を締結した。

 女性はコメントで、フジに対し「組織風土をしっかりと見直し、二度とこのような被害が起こらないように努力を続けてほしい」と求めた。交流サイト(SNS)での自身への中傷にも触れ、「心がずたずたになるようなつらい思いをし、時には生命の危機を感じることもあった。SNSやネット上の『言論』による人権侵害も決して許されないもので、会社と協力して厳しく対応していく」とした。【平本絢子、諸隈美紗稀】

毎日新聞

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