背中押した妻のひと言 「1」紙幣の寄贈者、埼玉・深谷市から感謝状
渋沢栄一が肖像になった1万円札発行から1周年を迎えて盛り上がる埼玉県深谷市。新札に絡む市の宝物、記番号「1」の1万円札を寄贈した福岡市の重冨新さん(44)が4日、市役所を訪問、小島進市長から感謝状が贈られた。重冨さんは「月の小遣いは2万円。ちょっと痛かったのですが、市が喜んでくれるならばと思い贈りました」と明かし、小島市長らを感激させた。
重冨さんが記番号1(AH000001DG)の新札を手にしたのは昨夏。理容師の仕事で両替した札だった。家で妻と晩酌しながら何気なく確認すると、記番号1であることに気づいた。
「額に入れて飾ろうか」などと話しているうちに、インターネットニュースを思い出した。深谷市が記番号1の紙幣を熱望しているという内容だった。「珍しいお札なら市にあげたら」という妻のひと言が背中を押した。
翌日には市に連絡、話はとんとん拍子に進み、寄贈が実現した。「今の時代、(記番号1の紙幣を)ネットで買うこともできるでしょう。でも市民の税金を使って買ったら、後々問題になるかもしれない。自分が協力するのが一番だと思ったんです」。困っている者を助けたい――。“九州男児”の面目躍如といったところ。
後日談がある。郵送するまで調べるのを我慢していたことがあった。記番号1の紙幣のネットオークションでの取引価格。何と20万円を超えていた。重富さんは「市に発送した後だったので良かったです」とユーモアたっぷりに話した。
重冨さんは3日開催の「お札サミット」に合わせて深谷市を訪れ、市ゆかりのVIPとして登壇した。「会場の盛り上がりというか、ふだん体験できないことをさせてもらいました」。2泊3日の深谷の旅はプライスレスの価値があったよう。
小島市長は「うれしい。世知辛い時代の中、重冨さんと深谷市が縁をつないだように、人と人との結びつきが広がっていく世の中になってくれれば」と口元に笑みをたたえて語った。【隈元浩彦】
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