海の豊穣祈る「海女の大夜泳」 漆黒の水面に女性70人が火の輪描き

2025/07/21 16:06 

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 海女姿の女性たちがたいまつを持って夜の海を泳ぐ「海女の大夜泳」が19日、千葉県南房総市白浜町白浜の野島漁港で行われた。能登半島地震で被災した石川県輪島市の海女、早瀬千春さん(55)が昨年に引き続き参加。地元の海女や一般公募で集まった女性たち計約70人とともに泳いだ。 

 「第61回南房総白浜海女まつり」のメイン行事。午後8時半ごろ、房総半島最南端の野島埼灯台前に集まった白装束の女性たちが、たらいにつかまって次々と海に入った。漆黒の水面に燃えさかるたいまつの火が輪を描いて揺れ、見物に訪れた人たちから拍手と歓声があがった。

 大夜泳は海の豊穣(ほうじょう)を祈り、犠牲者を供養する儀式で、遭難した船から投げ出された乗組員を海女たちが夜を徹して捜索したことにちなんで始まったとされる。【岩崎信道】

毎日新聞

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