大津市皇子が丘２のタワーマンションで今年２月、住人の岩崎安三さん（当時７８歳）が殺害され、妻（７４）が一時重体となった事件で滋賀県警は４日、妻への殺人未遂容疑で指名手配され、山梨県内で遺体が見つかった息子の真容疑者（当時５０歳）＝同市下阪本５＝を安三さん殺害と妻への殺人未遂の容疑で、容疑者死亡のまま大津地検に書類送検した。

　逮捕容疑は、２月２５日午前１１時ごろから同時５０分ごろの間、マンション１１階の安三さん宅で鋭利な刃物や鈍器で安三さんの頭や顔を複数回殴って殺害し、その後、帰宅した妻をエレベーターホールで襲い、殺害しようとしたが未遂に終わったとされる。県警によると妻は脳挫傷などで意識不明の重体となったが、現在は意識は回復しているという。

　真容疑者は血痕の付いた服や靴を安三さん宅で着替えて自宅に戻り、同日午後１時２０分ごろ大津市内で確認された以降の足取りはつかめていない。５月に山梨県の青木ケ原樹海で死後１、２カ月がとみられる一部白骨化した遺体が見つかり、ＤＮＡ鑑定の結果、７月に真容疑者と特定した。【礒野健一】