人ごとではない皇室の慶事 悠仁さま成年式が示す現代の社会課題
秋篠宮ご夫妻の長男悠仁さまの成年皇族としての歩みが始まった。今は大学生活を謳歌(おうか)されているが、いずれ天皇、皇后両陛下やご夫妻のように、学問や芸術、スポーツ奨励や国際親善など公的な活動を担うのだろう。一方で皇室の存続は危機的状況にある。悠仁さまは皇室最年少の19歳。皇室に未成年はもういない。天皇陛下の次世代では、ただ一人の皇位継承者だ。
今の制度で天皇になれるのは男性のみ。宮内庁が重要な通過儀礼と説明する成年式は男性にしか行われない。悠仁さまが築く家庭に男児が誕生しない限り、成年式の伝統どころか皇統が途絶える。想像を絶するプレッシャーがのしかかっている。
それなのに皇室制度改革の議論はひたすらに先送りが続いてきた。この夏の参院選でも大きな争点にならなかった。物価高対策や賃金増加策、関税のように日常の話題に上らず、制度論への世の関心は薄い。
皇室にとっては大事な伝統儀式でも関心のない人はいるだろう。だが、次がいつになるか分からない成年式が示す少子化、高齢化、後継者問題、男女格差は現在の社会課題そのものだ。家のかたちや個人の生き方に関わる難題を皇室も抱えている。
両陛下の長女愛子さまやご夫妻の次女佳子さまを含め、若い皇族の活躍が皇室と国民の関係をどう変えるのか、期待が膨らむ。国を象徴する皇室のあり方が変化していけば、国民の意識や生活も変わっていくかもしれない。皇室の慶事は人ごとではない。成年式は国民が皇室への理解を深め、未来のあり方に関心を持つ機会でもある。【山田奈緒】
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