東海豪雨25年 排水追いつかず「内水氾濫」も 被災者が訴える教訓
死者10人、住宅浸水約7万戸の被害を出した東海豪雨から11日で25年。当時を知る人たちは、災害の恐ろしさを改めて伝えるとともに、日ごろの防災対策や地域での協力の大切さを訴える。
東海豪雨は2000年9月11~12日に発生。名古屋市では1時間降水量が観測史上最多の97ミリを記録した。各地で堤防が決壊して市街地に水が流れ込んだほか、排水が追いつかず下水道や用水路などから水があふれ出す「内水氾濫」も起きた。
新川の堤防が100メートルにわたり決壊し、大きな浸水被害が出た名古屋市西区。中小田井学区自治会長の山本秀雄さん(78)は当時の様子について「消防団の『避難してください』の指示で早めに小学校に向かった。その後、新川で決壊したと聞いた」と振り返る。
避難先の小学校にも水が流れ込み、1階は浸水。2階の体育館に住民らは避難した。「誰が何をしている人なのか、誰に声をかければいいのか全く分からなかった」。山本さんはその時、普段からの近所付き合いや、人とのつながりが大切だと痛感したという。
近年、台風や大雨による被害は全国で多発している。万が一の被害に備えるにはどうしたらいいのか。
東海豪雨で被害が甚大だった愛知県新川町と西枇杷島町(現清須市)で支援活動にあたったNPO法人「レスキューストックヤード」の栗田暢之さん(60)は、日ごろの防災対策の大切さを訴える。
重点項目として挙げるのが、ハザードマップの確認だ。栗田さんによると、都市部では水害リスクは必ずつきまとい、山間部の場合は土砂災害のリスクも高まる。「自分が今どこに住んでいて、どんなリスクがあるのかくらいは最低限把握しておくべきだ」と強調する。
その他にも、正確な避難情報の確保▽情報弱者への情報共有▽1泊2日分程度の防災リュックの準備――などを挙げる。栗田さんは「(高齢者など)情報を得にくい人や身近な人と情報を共有し、助け合うことが大切だ」と話している。
栗田さんは12日、西文化小劇場(名古屋市西区)で「『もしも』に備えた地域防災」をテーマに講演を行う。参加無料だが、同劇場が配布中の整理券が必要となる。【黒田麻友】
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