<1分で解説>トランプ氏の関税措置で米国向け国際郵便が大混乱

2025/09/11 15:56 

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 トランプ米大統領が小口の輸入品にも関税をかける新しいルールを始めたことで、アメリカ向けの国際郵便サービスが「ほぼ停止状態」(国際機関)となっています。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「アメリカ向け国際郵便の混乱」を解説します。

Q アメリカ向けの郵便が大混乱していると聞いたよ。どうしてなの?

A トランプ大統領が8月29日から800ドル以下の輸入品にも関税をかける新しいルールを始めたため、郵便会社が対応できず、アメリカ向けのサービスを一時停止する事業者が続出しているからです。

Q 新しいルールはどんな内容なの?

A 800ドル以下の輸入品に関する税の免除がなくなり、個人間の100ドル以下の贈り物以外は関税がかかるようになりました。

Q なぜこんなルールにしたの?

A 通販サイト「SHEIN(シーイン)」や「Temu(テム)」など中国系通販業者と、アメリカで社会問題となっている合成麻薬フェンタニルの存在があります。

 アメリカ政府は、関税免除措置が「抜け穴」となって、安価な製品や危険な違法薬物がアメリカにたくさん入ってきたとみています。その対策とされます。

Q 郵便会社はどう対応しているの?

A 日本郵便は8月27日からアメリカ向けの一部郵便の引き受けを止め、世界の88の郵便会社も同じようにサービスを一部または全部停止しています。

Q アメリカ向けの郵便の量はどれくらい減ったのかな。

A 万国郵便連合(UPU)によると、8月29日のアメリカ向け小口郵便の量は、1週間前の22日と比べて81%も減りました。

毎日新聞

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