トランプ氏「さあ始めよう!」対露圧力示唆? ポーランドと電話協議

2025/09/11 16:59 

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 ロシアの無人航空機(ドローン)がポーランドの領空を侵犯したことを受け、トランプ米大統領とポーランドのナブロツキ大統領は10日、電話協議した。ナブロツキ氏はX(ツイッター)でトランプ氏との協議について「同盟の結束を確認した」と説明した。

 トランプ氏はナブロツキ氏の投稿に先立ち、自身のソーシャルメディアで「ロシアがドローンでポーランドの空域を侵犯するとはどういうことだ? さあ、始めよう!」と投稿。ロシアへの圧力強化を示唆した可能性もあるが、真意は明らかにしていない。

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、トランプ氏の投稿について「曖昧だ」と指摘し、即座にロシアへの批判で足並みをそろえた欧州の首脳らとは「対照的だ」と報じた。

 一方、米国の北大西洋条約機構(NATO)大使を務めるウィテカー氏はXで「我々はこうした空域の侵犯に直面するNATOの同盟国と共にあり、NATOの領域を隅々まで守る」と強調した。

 ポーランド側の発表によると、ウクライナを攻撃しようとしたロシアの複数のドローンが9日夜から10日早朝にかけてポーランド領空内に侵入し、ポーランド側が最大4機を撃墜した。ウクライナ侵攻以降、NATO加盟国の領空内でのドローンの撃墜は初めてだった。

 トランプ氏はロシアとウクライナの戦争終結に向け、両国の首脳会談の実現を目指しているが、プーチン露大統領は慎重な姿勢を崩していない。ロシアはウクライナへの攻撃を強めており、トランプ氏はいらだちを強めている模様だ。ただ、追加の対露制裁に繰り返し言及しているものの、露産原油を購入するインドに「2次関税」を発動した以外は見送っており、今後の対応が焦点となっている。【ワシントン松井聡】

毎日新聞

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