世界陸上、開幕直前にマラソン30分前倒し 「押し切られた」舞台裏
13日に開幕する陸上の世界選手権東京大会で、13~15日に行われるマラソン、競歩の計4種目のスタート時間が30分繰り上げられ、午前7時半に変更された。主催の世界陸連(WA)と大会運営組織の東京2025世界陸上財団が11日、発表した。
東京都内で厳しい暑さが続く中、開幕2日前にマラソンと競歩のスタート時間の変更が決まった。その舞台裏で、どのような動きがあったのか。
「世界では地球温暖化が進行し、東京でもこの時期にしては高い気温だ。できるだけ、早い開始時間にしようと考えた」
WAのジョン・リジョン最高経営責任者(CEO)は11日の記者会見でそう説明した。
同様のケースとして、2021年の東京オリンピックの女子マラソンでレース前夜に1時間の前倒しが決まったことがある。
今回の「30分」という前倒しの時間幅について、リジョンCEOは「交通規制や観客の利便性を鑑みた最良の着地点だった」と説明した。しかし、関係者の話を総合すると複雑な事情が絡み合っていた。
一つは、テレビの放送時間だ。
マラソン中継の場合、スタート前から番組を始め、事前特集などを流す時間があるため、多少の前倒しには対応できる。しかし、1時間単位の変更になると、その後の番組進行や中継中のCM放映に影響が出るという。
また、レース運営に欠かせないボランティアも1時間前倒しとなれば、電車の始発でも集合時間に間に合わないケースが出てくる。
会見に同席した世界陸上財団の武市敬事務総長は「WAにとっては難しい決断だったと思うが、趣旨を理解して全面的に協力することにした」と語った。
しかし、ある大会関係者は「東京五輪の時と同様、時間変更をWAに押し切られたのではないか」といぶかしげだ。「レース前日の変更で選手に影響を与えた東京五輪の反省を踏まえ、2日前に発表するよう働きかけたのだろう」とも話す。
直前の変更は運営面でさまざまな調整作業が生じる。競技運営関係者は「30分で何が変わるのかという気持ちもあるが、やるしかない」とため息をついた。【岩壁峻】
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