ポーランドに露ドローン飛来 欧州各国、NATOで防空強化を検討へ

2025/09/11 20:31 

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 ロシアの無人航空機(ドローン)がポーランドの領空を侵犯したことを受け、英仏独伊とポーランドは10日、ロンドンで国防相級会合を開き、対応を協議した。英国のヒーリー国防相は協議後の記者会見で、北大西洋条約機構(NATO)がポーランドの防空体制強化を検討する方針を示した。

 ヒーリー氏は「NATOの同盟者としてポーランドの友人を支援する」と述べ、英軍に対し強化策の選択肢を検討するよう要請したと明らかにした。

 ドローンの飛来を巡り、露国防省が「ポーランドへの攻撃計画はなかった」と釈明したが、欧州では「ロシアがNATOの防空能力を試そうとした」との見方も出ている。ヒーリー氏は「(露側の意図について)評価が定まっていない」として、断定は避けた。

 ポーランドのシコルスキ外相は11日、国連安全保障理事会が緊急会合を開く方針だと述べた。ポーランドが要請したという。

 ポーランドによると、9日夜から10日朝にかけて19機のドローンが飛来。ロイター通信などによると、多くは露軍がおとりに使っている「ガーベラ」とみられる。安価な素材で作られており、攻撃用ドローンと同時に大量に飛ばすことで、ウクライナの防空網をかく乱する狙いがあるという。【ベルリン五十嵐朋子】

毎日新聞

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