米軍岩国基地の陸上離着陸訓練、市長が視察 「政府、米軍に憤り」

2025/09/18 20:25 

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 米軍岩国基地(山口県岩国市)で在日米海軍が実施している、空母艦載機による陸上離着陸訓練(FCLP)を18日夜、岩国市の福田良彦市長が視察した。福田氏は視察後、報道陣の取材に「岩国基地でFCLPを実施しないよう要請したのにもかかわらず、実施された。政府、米軍に対して大きな憤りを禁じ得ないのが率直な思いだ。今後も中止の要請を続ける」と述べた。

 訓練は17日から開始。米軍は訓練時間を、日中は午後1時半~4時半、夜間は午後6時45分~9時45分としているが、18日の日中は予定時間を約1時間超える午後5時25分ごろまでFCLPを実施した。夜は午後6時半ごろから始まった。

 福田氏は午後6時40分ごろから約1時間にわたり、基地の北側や近くの公園から、戦闘機が爆音を響かせながら滑走路でタッチ・アンド・ゴーなどを繰り返す状況を視察。「基地周辺の人々が日ごろから騒音に悩んでいるのに、FCLPが夜間も実施されてしまった。昼間は予定時間も超えた。住民の苦情を受け止め、国に対して強く物申していきたい」と語った。

 市によると、17日は電話やメールで、市民らから90件の苦情があり、うち80件が騒音被害を訴える内容だった。17日午後8時過ぎには「何時まで続けるのか。子供に影響が出る」と訴えるものもあった。【大山典男】

毎日新聞

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