伊藤竹外さん追悼 妻からひ孫まで家族4世代が「書道吟」披露 愛媛

2025/09/22 17:35 

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 愛媛県で漢詩や吟詠、書道の普及に努めた伊藤竹外(ちくがい)さん(2014年に92歳で死去)の十三回忌追悼会が21日、松山市であり、96歳の妻や8歳のひ孫ら4世代の家族5人が、吟詠と尺八演奏に合わせて書の大作をしたためる「書道吟」を披露した。完成した作品に約200人の参加者が大きな拍手を送った。

 追悼会は、竹外さんがかつて会長を務めた六(ろく)六(ろく)庵(あん)吟詠会総本部主催の第68回六六庵吟詠剣詩舞大会を兼ねて開かれた。

 5人は、現会長で妻の竹(ちく)圓(えん)さん(96)、三女の理恵さん、孫の太一さん(47)、ひ孫の鼓(つづみ)彩葉(いろは)さん(11)と映人(えいと)さん(8)。舞台の上で、竹外さん作の漢詩をそれぞれが1~14字ずつ揮毫(きごう)した。

 完成後、竹圓さんは「爽快です。このような感動を味わえるとは思っていませんでした」と感無量の様子。彩葉さんも「みんなで一緒にできたのが楽しかった」と話していた。

 書道吟は60年以上前に、竹圓さんの父で書家・漢詩家の故小原六六庵さんと竹外さんが、先駆的に吟詠大会で披露したという。竹外さんはその他にも吟詠に茶道や華道、バレエ、舞などとの組み合わを取り入れ、吟詠大会を盛り上げた。【花岡洋二】

毎日新聞

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