時速194キロ暴走の控訴審初公判、即日結審 判決は2026年1月

2025/09/29 15:35 

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 大分市で2021年、時速194キロで衝突死亡事故を起こしたとして自動車運転処罰法違反(危険運転致死)に問われた当時19歳の男性被告(24)の控訴審第1回公判が29日、福岡高裁(平塚浩司裁判長)で開かれ、弁護側は「直進できており、制御困難ではない」として法定刑の軽い同法違反(過失致死)の適用を主張した。1審判決は危険運転と認めつつ、適用要件の一部を退けて懲役8年としており、検察側は全面的な有罪を求めて結審した。判決は26年1月22日。

 被告は21年2月9日午後11時ごろ、大分市の県道交差点で乗用車を運転し、法定速度が時速60キロのところ、3倍超の時速194キロで直進。対向車線から右折してきた同市の会社員、小柳憲さん(当時50歳)運転の車を妨害する目的で接近し衝突事故を起こし、小柳さんを出血性ショックで死亡させたとして起訴された。

 24年11月の1審・大分地裁判決は、検察側が危険運転に該当すると主張した①「制御困難な高速度」②「妨害目的で接近(妨害運転)」のうち①は認めた一方、②については「(事故相手の車を)積極的に妨害する意図は認められない」として退けた。懲役12年の求刑に対し懲役8年を言い渡したため、弁護側、検察側の双方が控訴していた。【森永亨】

毎日新聞

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