バーベキュー事故で学生死亡 美容学校の元教員助手に有罪判決 福岡

2025/10/02 13:48 

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 福岡県柳川市のハリウッドワールド美容専門学校で2023年5月、学校行事のバーベキューでコンロにアルコールを注ぎ炎上させ、燃え移った学生1人を死亡させたとして業務上過失致死罪に問われた元教員助手の篠原翔大被告(25)に対し、福岡地裁は2日、禁錮1年6月、執行猶予3年(求刑・禁錮1年6月)の有罪判決を言い渡した。岡本康博裁判長は「安全配慮せずにアルコールを注入した過失の程度は大きく、厳しい非難は免れない」と指摘した。

 検察側は論告で「火気のある場所でアルコールを使用すれば火勢が強まり、周囲にやけどを負わせる危険があったことは容易に予見できた」と指摘。一方、弁護側は起訴内容を争わないとした上で「(同校の上司らから)アルコールが火おこしに有用とすり込まれた特殊な状況があった」と主張し、執行猶予付きの判決を求めていた。

 起訴状によると、被告は23年5月24日午後0時50分ごろ、バーベキュー大会でコンロに消毒用アルコールを注入し、男子学生の服などに燃え移らせ、同年6月6日にやけどによる多臓器不全で死亡させたとしている。

 事故では当時18~20歳の男子学生4人に火が燃え移り、死亡した男子学生以外の3人もやけどを負った。県警は被告を含む事故当時の理事長ら3人を業務上過失致死傷容疑で24年1月に書類送検したが、被告以外は不起訴とし、業務上過失傷害容疑については全員不起訴としていた。【森永亨】

毎日新聞

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