新潟で最高レベルの「クマ出没特別警報」 出没や人身被害が過去最多

2025/10/06 16:59 

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 新潟県は6日、今年4月からのクマ出没・目撃件数と人身被害者数が過去最多になったとして、最も警戒段階の高い「クマ出没特別警報」を発出した。今秋はクマのエサとなるブナの実が「凶作」で、凶作年の人身被害は10月以降に多くなる傾向であることから「地域の目撃情報を確認し、クマのいるところには近づかないでほしい」と呼びかけている。

 県鳥獣被害対策本部によると、今年度の人身被害者数は今月4日に妙高市でランニング中だった30代の男性が2頭のクマに襲われた被害で10人に達した。9月にも4人が被害に遭っており、妙高市の被害も含めた今秋被害の5人のうち3人が人家周辺でクマと遭遇している。

 山の奥に分布するブナが凶作だと、クマは餌を求めて、人里近くに多いクリやクルミなどを求めて移動するため、生ゴミや不要な果樹の管理に十分注意する必要があるという。

 県はクマ出没地域では、複数人での行動▽ラジオや鈴など音の鳴るものとクマ撃退スプレーの携行▽早朝・夕方の外出を可能な限り回避する――などを心がけるよう注意喚起している。【木下訓明】

毎日新聞

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