新型補給船HTV-X1号機打ち上げ H3ロケット7号機で

2025/10/26 09:02 

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 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は26日午前9時ごろ、国際宇宙ステーション(ISS)に物資を届ける新型無人補給機「HTV-X」1号機を鹿児島県の種子島宇宙センターからH3ロケット7号機で打ち上げた。ISSに長期滞在中の油井亀美也宇宙飛行士(55)が日本時間30日未明にロボットアームを操作して機体をつかみ、ISSに結合する計画だ。

 HTV-Xは2009~20年に計9回、ISSへの物資輸送に成功した「こうのとり」(HTV)の後継機。全長約8メートル、直径約4・4メートルで、輸送能力は約1・5倍に向上し、6トン近い荷物を搭載できる。飛行中の電源供給も可能で、低温保存が必要な細胞などの実験サンプルも送れるようになった。

 1号機は二酸化炭素除去装置やさまざまな実験装置、生鮮食品などを積んでいる。

 物資を届けた後もすぐに大気突入せず、最長1年半宇宙にとどまって実験ができる。今回は最大6カ月間ISSに滞在し、離脱後も計約3カ月間、超小型衛星の放出などを行う。

 米主導で建設予定の月周回ステーション「ゲートウエー」への物資輸送も見据える。2号機以降は無人の期間もあるゲートウエーに届けることを想定し、ロボットアームを使わない自動ドッキングを技術実証する。

 H3はJAXAと三菱重工業が開発した大型の2段式液体燃料ロケット。7号機は補助の固体ロケットブースター4本を使う、最も打ち上げ能力が高い形態での初めての打ち上げとなった。【信田真由美】

毎日新聞

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