ヒグマ警戒活動、猟友会が出動拒否 町議とのトラブル機に 北海道

2025/10/31 16:07 

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 市街地にヒグマが出没した北海道積丹町で、町から警戒活動への出動を要請された道猟友会余市支部が要請を拒否したことが31日、町などへの取材で明らかになった。猟友会は町議とのトラブルをきっかけに1カ月以上前から出動を停止している。

 町と余市署によると、30日午後7時ごろ、ヒグマ2頭が美国小学校前の道道に出没しているとの通報があった。その際は警察官と町職員が現場に出動。猟友会には31日朝の警戒活動への出動を要請したが、トラブルを理由に拒否された。

 トラブルは9月27日に発生。猟友会余市支部などによると、町議の畑に設置された箱わなにヒグマ2頭がかかり、ハンターら10人程度が現場に駆けつけた。ハンターが駆除のため、町議に現場から離れるように伝えると、口論になったという。

 猟友会は翌28日、駆除時の安全が確保できないなどとして、町に対し出動を「いったん停止する」と通知。その後、安全確保策の提示と、この町議が猟友会の活動に関わらないとの確約を取るよう求めている。

 猟友会は「出動を止めるか、とても悩んだ。しかし我々は命を懸けており、安全を確実に求めないといけない」としている。【森原彩子、片野裕之】

毎日新聞

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