朝鮮半島出身者の証言記録 映画「よみがえる声」15日に福岡で上映

2025/11/10 09:45 

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 広島、長崎での被爆や炭鉱での強制労働などを巡る朝鮮半島出身者の証言を記録したドキュメンタリー映画「よみがえる声」の自主上映会が15日、福岡市早良区の西南学院大学内にある西南コミュニティーセンターで開かれる。

 映画は、在日朝鮮人2世の映画監督、朴壽南(パクスナム)さん(90)と長女の朴麻衣さん(57)が共同で制作し、8月に公開された。壽南さんが約40年にわたって撮ってきた16ミリフィルムの一部をデジタル復元し、近年撮影した映像とともに編集した。

 朝鮮半島は1910年以降、日本の植民地とされた。映画には、第二次世界大戦中に広島や長崎で被爆した人、長崎県・端島(軍艦島)や福岡県の炭鉱で過酷な労働に従事させられた人、日本軍の慰安婦とされた人が出てくる。

 当時や戦後の苦労を語る姿が、壽南さんの人生の歩みと交錯するような形で描かれている。映画は昨年2月のベルリン国際映画祭でも特別上映された。

 上映実行委員会の花房恵美子さんは「悲惨な体験をした人の悔しさや屈辱感、それを乗り越えようとするたくましさを感じ取れる映像です」と語り、上映会への参加を呼びかける。

 上映は午前10時からと午後2時からの2回。上映後に朴さん親子が話す。入場料は当日1500円、事前予約1300円、大学生以下は無料。予約は花房さん(092・713・1879、h3emiko@gmail.com)へ。【遠藤孝康】

毎日新聞

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