軒下に塩引きサケずらり 新潟・村上で恒例のつり下げ作業

2025/11/30 10:45 

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 新潟県村上市の冬の風物詩「越後村上鮭(さけ)塩引き街道」が12月1日から始まるのを前に、主催する市観光協会が11月28日、通りに面した商店や民家の軒下に特産の「塩引きサケ」をつり下げる作業を行った。

 鮭塩引き街道は、村上のサケ文化を知ってもらおうと2004年に始まった。「日本海からの寒風にさらすとうまみが増す」という昔からの風習を再現し、今年は55匹が連なるように軒下につり下げられた。

 塩引きサケは、内臓を取り除いて水洗いし、塩をぬり込んで1週間ほど寝かせ、頭を下にした状態で干す。村上では切腹を嫌う城下町の精神が受け継がれているため、腹の一部を残して切り開く「止め腹」と呼ばれる方法で処理される。

 村上東中の2年生3人も参加し、サケを運ぶ作業などを手伝った。舩山和輝さん(14)は「村上の伝統に触れることができて良かった。サケは結構重かった」と話した。

 一方、サケの不漁が深刻化している。市によると、11月20日までに市内の三面川などで捕獲されたサケは1281匹と、前年の同じ時期に比べ約7割減となった。温暖化による海水温の上昇が影響したとみられる。

 鮭塩引き街道でも、多い年には150匹以上を用意できたが、近年は減少傾向にある。市観光協会の片野将事務局長は「サケを取り巻く環境は厳しいが、村上が『サケの町』だと発信を続けたい」と話した。【神崎修一】

毎日新聞

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