<1分で解説>ロキソニン、アレグラ…自己負担額が1.6倍程度に

2025/12/26 15:00 

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 厚生労働省が社会保障審議会の医療保険部会で、市販薬と効能や成分が似ている「OTC類似薬」について、患者に追加負担を求める77成分を示しました。これらの成分はロキソニンやアレグラ、ヒルドイドゲルなど約1100品目に含まれ、幅広く患者に影響が出そうです。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「OTC類似薬の追加負担」を解説します。

Q OTC類似薬ってどんなものなの?

A 医師の処方箋を必要とする公的保険の適用薬のうち、市販薬と効能や成分が似ているものを指します。1~3割の自己負担で手に入れることができ、薬代だけを考えると市販薬を購入するよりも安くなります。

Q どうして追加負担を求めるの?

A 市販薬を購入している患者との公平性の確保や、現役世代の保険料負担の軽減を図るためだと、厚労省は説明しています。年約900億円の医療費削減が見込まれるそうです。

Q どんな薬が追加負担の対象になるの?

A 患者に追加負担を求める77成分は、鎮痛剤のロキソニン、花粉症などで使われる抗アレルギー薬のアレグラ、皮膚保湿剤のヒルドイドゲル、去たん薬のムコダイン、下剤のマグミット、鼻炎薬のアレジオン、うがい薬のイソジン、湿布薬など約1100品目に含まれます。

Q いつから追加負担が求められるの?

A 新たな仕組みを作って2027年3月から求められます。薬剤費の25%を「特別の料金」として患者から徴収します。残る75%は公的医療保険が適用され、患者は1~3割の自己負担分を別途支払う形です。

Q 今までと比べてどれくらい負担が増えるの?

A 厚労省によると、自己負担が3割の場合、今までの約1.6倍になる見通しです。ただ、こどもやがん患者、難病患者、配慮が必要な慢性疾患がある人には、「特別の料金」は求めない方針です。

毎日新聞

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