木瀬親方を2階級降格処分、力士の暴力報告せず 日本相撲協会

2025/12/25 16:05 

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 日本相撲協会は25日、東京・両国国技館で臨時理事会を開き、部屋の力士間の暴力を報告しなかったなどとして、木瀬親方(元前頭・肥後ノ海)を委員から年寄へ2階級の降格処分とした。暴行した力士は出場停止2場所の懲戒処分相当としたが、提出された引退届を同日付で受理した。

 協会広報部によると、木瀬部屋の幕下以下の力士は九州場所直前の11月7日、宿舎で自身の財布から別の幕下以下の力士に現金を盗まれたのを確認したため、相手の顔を拳で5、6回殴った。

 殴られた力士は病院で治療は受けなかったものの、両目の周りにあざができ、九州場所を休場した。

 木瀬親方は当日に暴行を知りながら、殴られた側にも落ち度があり一方的な暴力ではないなどと判断し、協会に報告しなかった。

 11月10日に協会に匿名の情報が寄せられて発覚した。協会は、暴力団幹部が「維持員席」で観戦していた問題で木瀬親方が2010年に懲戒処分を受けていたことも考慮し、監督と報告の義務違反として処分を決めた。

 佐渡ケ嶽広報部長(元関脇・琴ノ若)は「(暴力行為の廃絶に向け)徹底して協会一丸で頑張る」と語った。【飯山太郎】

毎日新聞

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