気温上昇と積雪減少で冬季五輪ピンチ パラ大会は雪解けリスクも

2026/01/21 20:01 

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 2月6日のミラノ・コルティナ冬季オリンピック開幕を前に、米研究機関クライメート・セントラルは21日、地球温暖化による気温上昇や積雪の減少により、冬季五輪・パラリンピックの運営が厳しさを増しているとの報告書を公表した。

 今大会では、イタリア北部コルティナダンペッツォでアルペンスキー女子などの屋外競技が主に行われる。報告書によると、当地で初めて冬季五輪が開かれた1956年以降10年間の2月の平均気温は氷点下7度だった。これに対し、直近の10年間(2016~25年)の同気温は氷点下2・7度に上昇した。

 フィギュアスケートなど屋内競技会場があるミラノでも、同じ時期を比べると、2月の平均気温は3・2度上昇していた。

 標高の高いアルプス地方に位置するコルティナダンペッツォだが、報告書によれば、71年から19年にかけて2月の平均積雪量は15センチ減少。今大会は競技に支障が出ないように東京ドーム2杯分に相当する約230万立方メートルの人工雪が必要になる事態だという。

 温暖化の影響は今大会にとどまらない。分析によると、冬季五輪は52年以降19回あり、全ての開催都市の2月の気温を平均すると、50年以降で2・7度上昇していた。温暖化対策が不十分な場合、開催候補となりうる世界93都市のうち、今世紀半ばでも安定して開催条件を保てるのは52都市にとどまるという。「今後数年間で開催適地が急減する恐れがある」と指摘した。

 さらに冬季五輪から通常約1カ月遅れで開かれるパラリンピックの場合、雪ではなく雨が降る可能性が高まり、雪解けのリスクへの対応も求められると訴えている。【田中泰義】

毎日新聞

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