緊急避妊薬、薬局で販売始まる 処方箋不要、年齢制限なし
意図しない妊娠を防ぐ緊急避妊薬「ノルレボ」が2日、処方箋不要の市販薬として薬局やドラッグストアで販売が始まった。年齢制限や保護者の同意は必要ないが、薬剤師の面前での服用が求められる。
取り扱い店舗は全国約7000で、厚生労働省がホームページで公開している。希望小売価格は1回1錠税込み7480円。既に約90カ国・地域で市販されており、緊急時に女性が速やかに入手できる環境整備が国内でも進んだ。
性交から72時間以内に服用した場合の妊娠阻止率は約80%で、なるべく早く飲む方が効果は高い。副作用は少なく、安全性が高いとされる。
プライバシーへの配慮や近くの産婦人科との連携などの要件を満たした店舗でのみ販売が認められる。購入を希望する女性は性交の日時や直近の月経期間などをチェックシートに記入し、研修を受けた薬剤師が服用可能かどうか確認する。
女性はその場で服用し、3週間後、妊娠の有無を検査薬や産婦人科施設で確かめる必要がある。代理人や男性は購入できず、オンライン販売はない。
ドラッグストアチェーンを運営するウエルシア薬局では、店舗に勤務する原則全ての薬剤師約7200人が研修を受け、準備を進めてきた。薬剤師の久保田友恵梨さんは「口頭で相談することをためらう人に向けた説明資料もある。プライバシーに配慮し、必要な場合は連携機関につなげられたら」と話した。
一部地域で薬剤師会と医師会の連携が遅れ、製品が届いていない店舗もある。厚労省は、薬の在庫や薬剤師の対応状況について、事前に薬局に電話で確認することを推奨している。販売店舗リストは随時更新する予定という。
販売店舗は東京都、大阪府などで数百店舗ある一方、埼玉県、熊本県など数店舗にとどまる地域もある。
日本薬剤師会の渡辺大記副会長は「実効性のある連携が重要で、焦る必要はないと考えている」としている。市販化を求めてきた市民団体共同代表の染矢明日香さんは「必要な人が入手できるよう、地域差の解消を速やかに進めてほしい」と話した。【中村好見】
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