人工呼吸器の18歳が店主 一家の思いが詰まった駄菓子屋
福岡県筑後市熊野の住宅街に22日、ユニークな駄菓子屋「つどいの場 だがしやRyo」がオープンする。店長の内田諒さん(18)は、人工呼吸器が必要な重度の心身障害児だが、3月の筑後特別支援学校卒業を機に社会へと一歩踏み出し、家族と一緒にお客を出迎える。「子どもからお年寄りまで、障害者やその家族が気軽に立ち寄れる場を」との一家の思いが詰まった場でもある。
諒さんは2歳で脳幹部に腫瘍が見つかった。小学2年の時に学校で倒れ、心肺蘇生を施されて一命は取り留めたが、低酸素脳症の影響で、人工呼吸器や胃ろうが必要になった。以来、自宅で訪問診療や介護、小学5年からは支援学校の訪問教育などを受け、現在は週5回、八女市の放課後等デイサービス(放デイ)にも通っている。
駄菓子屋開業を思いついたのは母で看護師のまゆみさん(55)。支援学校卒業後に備え、放デイ利用者向けの「職場体験ツアー」に参加した。障害者向けの作業所などを見学するうち「諒にも仕事をさせたい。駄菓子屋なら家でできる」とひらめいた。
早速、八女市の問屋に通って仕入れ交渉をし、人気のシールなども卸してもらえる信頼関係を築いた。自宅を改装し、玄関脇の部屋を店舗にし、車椅子のお客でも玄関からベランダへと通り抜けられるスペースも確保した。諒さんの大学進学に備えて入っていた学資保険の満期金を、仕入れと改装費用に充てたという。
諒さんを除く家族4人全員が看護師で、忙しい仕事の合間に開店準備をした。店のロゴマークや看板などのデザインは長女美月(みづき)さん(26)が担当。次女ありささん(22)と共に値札付けや店のレイアウトも考えた。父瑞年(みづとし)さん(53)は仕入れ商品を選び、趣味で収集してきたフィギュアを店に飾って雰囲気作りに一役買う。
また、発語できない諒さんは、動かせる左腕を使って「いらっしゃいませ」などの録音音声が出せる機械のスイッチを押すなど、接客訓練を続けている。
まゆみさんらは、2016年の熊本地震などをきっかけに、人工呼吸器などを付けた諒さんの避難には地域の支援が必要だと気付いた。社会福祉協議会などの協力も得て、諒さんも参加する避難訓練などを近隣住民と定期的に実施してきた。
また、これまでの経験から、障害児の母親らが孤立しがちで、互いにゆっくり話す時間も限られているため、まゆみさんは地域も交えた「情報交換の場になれば」と考えている。
開店時間は午前10時~午後5時。諒さんの体調を見ながら、当面、月に1、2回程度店を開け、3月は29日も営業する予定だ。店の情報はインスタグラムで発信する。【谷由美子】
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