渋谷区内の盛り土問題、住民側が刑事告発状を提出 「悪質行為」

2026/04/23 17:57 

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 東京都渋谷区富ケ谷のマンション建設現場で、土砂崩れが発生する可能性がある危険な盛り土が発生していることを巡り、現場付近の住民らは、盛り土規制法の許可を得ずに工事をした建設業者を、同法違反容疑で警視庁に刑事告発状を提出した。

 告発したのは、マンション建設現場近くの住民ら5人。告発状などによると、地上3階、地下1階建てのマンション建設を計画した業者は2025年6月、同法の許可を取らないまま、既存建物の擁壁撤去工事を開始。高さ4メートル、幅80メートル、奥行き5メートルにわたって土砂を削り、約10メートルの高低差がある傾斜地に高さ4~5メートル、長さ70メートルの盛り土をしたなどとしている。

 告発に先立ち、住民らは25年10月、工事を監督する立場にあった渋谷区に対し、工事停止を業者に命じるよう求める民事の申し立てを東京地裁にした。地裁は26年3月末、業者に許可を求めなかった渋谷区の主張を退け、住民の主張を認める決定を出した。渋谷区は即時抗告している。

 刑事告発した理由について、住民側の代理人は「計画の見直しを求めていたにもかかわらず工事を強行した。盛り土規制法の趣旨をないがしろにする行為は悪質」と説明している。

 盛り土規制法は21年に28人が犠牲になった静岡県熱海市の土石流災害をきっかけに成立した。違反した法人に科される罰金は最高3億円に達する。

毎日新聞

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