老朽化でリニューアル続く水族館 多額の費用で「民営」の流れ
各地の水族館で大規模な改修やリニューアルが相次いでいる。バブル期に開業した多くの施設が老朽化し、設備の更新が2020年前後にピークを迎えたためだ。公営から民営へとモデルチェンジを図る施設が多い中、計画自体が白紙になったケースもある。
シャチやイルカのパフォーマンスで人気の「神戸須磨シーワールド」(神戸市須磨区)はリニューアルから1年を待たずに来場者が200万人に到達した。
1987年開園の市立須磨海浜水族園は老朽化が進み、修繕費用が多額になると見込んだ神戸市は民設民営方式での建て替えを決め、24年6月に再オープンした。シャチの見えるレストランに加え、併設するホテルにはイルカの間近で過ごせる宿泊プランもあり、人気を集める。水族館の事業費は約270億円だった。
89年にオープンした葛西臨海水族園(東京都)は隣の敷地での建て替えを決めている。整備から管理まで民間資金を活用するPFI方式を導入する予定だ。
一方で、25年度の来館者数が国内3位の名古屋港水族館(名古屋市港区)は大規模な改修計画を今春、凍結した。
200億円超の改修費用が試算されたが、これまでの「ずさんな運営」が指摘されるなどの問題が露呈。公益財団法人が運営してきたが、民営化も視野に計画の練り直しを迫られている。
水族館を研究する福山大の泉貴人講師は、「老朽化に伴い水槽のガラスが割れる危険性が増すので早い補修が必要となる。ただ、補修費用に加え、生き物へのストレスをどう軽減するかなどの調整が難しい」と指摘する。【菊池真由】
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