外国人職員採用の三重県民アンケ設問は「差別」 諮問機関が判断

2026/07/31 05:30 

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 三重県の諮問機関「県差別解消調整委員会」は、外国人の職員採用について尋ねた県民アンケートの設問を「差別に該当する」と判断した。

 近く、県にアンケート結果の非公表を答申する。関係者への取材で判明した。

 設問は一見勝之知事の意向で盛り込まれていた。知事肝いりの施策が人権侵害行為と指摘される異例の事態で、専門家は「知事は施策を撤回すべきだ」としている。

 一見知事は昨年12月、情報漏えいのリスクを払拭(ふっしょく)するため、外国人の職員採用を取りやめる意向を表明。最終判断の材料にするとして県民1万人が対象のアンケートに外国人の職員採用を続けるべきかを尋ねる設問を入れた。今年1~2月に実施し、外国人の市民は回答対象から除外されていた。

 4月、在日朝鮮人3世の男性は「外国籍住民は犯罪予備軍であるかのような扱いだ」などとし、設問の公開取りやめと結果の公表見送りを要望。県の差別解消条例に基づいて申し立て、弁護士や大学教授らによる「県差別解消調整委員会」が審議していた。

 ◇「誤導リスクがあり不適切」

 調整委では「外国人職員を排除しないと『大変なことが起こる』と印象づけており、不安感をかき立てる」「外国人の公務就任を制限する方向性になっている」などの意見が続出。アンケートで県民に尋ねる手法も「あまりにも拙速」と否定的な見方が相次いだ。

 答申はアンケートの設問を「誤導リスクがあり不適切」とし、結果についても「新たな差別を助長することにもなりうる」と指摘。結果を公表せず、設問も非公開とすることを求める内容になるという。

 県条例は答申を受け、知事が助言や説示などをすると規定している。このため「知事が知事に助言」となる可能性もある。

 名城大の昇(のぼる)秀樹名誉教授(地方自治論)は「勧告主体であるはずの県の施策が差別と認定される極めて異例であってはならない事態だ」と指摘。民族差別解消に取り組む「外国人人権法連絡会」事務局長の師岡康子弁護士は「外国人の県民を排除し、差別をあおる結果を招いたことを率直に謝罪し、掲げた施策を撤回すべきだ」と提言する。【長谷山寧音】

毎日新聞

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