行政書士の被告、供述調書を同業者3人に流出 裁判長が厳重注意

2026/08/26 20:35 

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 自動車損害賠償責任(自賠責)保険の請求を巡り、弁護士資格がないのに法律事務を請け負ったとして、弁護士法違反(非弁活動)に問われている行政書士の高萩慎司被告(46)が、自身の起訴内容を「非弁活動に当たる」とした福岡県行政書士会理事の供述調書のデータを外部に流出させたことが判明した。26日に福岡地裁で開かれた公判で検察側が明らかにし、高萩被告も認めた。証拠の目的外使用を禁じた刑事訴訟法に抵触する可能性がある。

 関係者によると、問題のデータは、検察官が県行政書士会理事を聴取した際に作成された供述調書で、検察側が証拠請求した。「非弁活動には当たらない」と起訴内容を否認している高萩被告の見解と異なる内容で、弁護側は不同意としたため、検察側の請求で理事の証人喚問が予定されていた。

 高萩被告は、検察側から開示された調書の写しをPDFにして行政書士3人に提供。受け取った行政書士側は「非弁活動には当たらない」とする立場で、県行政書士会の会議で理事を繰り返し批判。理事が検察側に「証人として出廷できない」と述べる事態に発展し、検察側は弁護側に抗議した。

 高萩被告は「行政書士の友人3人に意見を聞きたかった」と説明しているという。

 26日の公判で井野憲司裁判長は、データを流出させた行為が刑訴法に抵触する恐れがあると指摘した上で「審議の運営に悪影響を与える可能性がある。慎重に行動するように」と厳重注意し、流出先にデータを削除させるよう求めた。弁護側は不同意とした供述調書の採用に同意し、井野裁判長は理事の証人喚問を取り消した。

 起訴状によると、高萩被告は2023年5月~24年4月ごろ、交通事故で負傷した5人からの依頼で自賠責保険を請求した際、共済組合などから支払いを拒まれたため、弁護士ではないのに異議申し立てをするなどの法律事務を報酬目的で取り扱ったとしている。【金将来】

毎日新聞

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