参院選「1票の格差」年内に憲法判断へ 合区に影響か 最高裁

2026/10/07 16:03 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 「1票の格差」が最大3・13倍だった2025年7月の参院選は投票価値の平等を保障した憲法に反するとして、二つの弁護士グループが選挙無効を求めた訴訟の上告審は7日、最高裁大法廷(裁判長・今崎幸彦長官)で弁論が開かれ結審した。年内に判決で憲法判断が示される見込み。内容によっては「合区」を含めた参院の選挙制度改革に影響を与える可能性がある。

 参院は16年選挙から「鳥取・島根」「徳島・高知」をそれぞれ一つの選挙区とする合区を導入。4倍を超えていた格差は3倍程度となった。最高裁は16、19、22年の選挙を3回連続で合憲と判断。今回選挙は3・03倍だった前回22年選挙と同じ区割りと定数で実施され、格差が拡大した。

 合区には投票率の低下や、県単位で候補者を出せない弊害があるとして見直しを求める声が参院にある。22年選挙を「合憲」とした23年の最高裁判決は、格差の是正は喫緊の課題と言及し、都道府県を基本単位とした現行制度の抜本的見直しも含めて国会に立法措置を取るよう注文を付けた。

 今回選挙に対する高裁・高裁支部の判決は「違憲状態」が11件で「合憲」の5件を上回った。「違憲状態」とした判決は、22年選挙から何らの措置を取らなかった国会の取り組みを批判的に捉えた。これに対し「合憲」とした判決は、格差が大きく拡大していない点を重視した。

 原告の弁護士グループは7日の弁論で「3倍の格差は平等と言うにはほど遠い。選挙制度の抜本的見直しが求められているのに国会は格差是正を怠った」と主張。被告の選挙管理委員会側は合区導入後、格差が3倍程度で推移していることから「著しい不平等にない」と反論した。

 1票の格差訴訟は、①投票価値が著しく不平等な状態にある②不平等な状態の是正に必要と認められる期間(合理的期間)を経過した――の2点を満たすと「違憲」となる判断枠組みが確立。①を満たしても②が認められなければ「違憲状態」、①と②の両方が認められなければ「合憲」となる。【安元久美子】

毎日新聞

社会

社会一覧>