ビール4社カルテル疑惑、地方支店や社員宅も強制調査 公取委

2026/10/08 15:57 

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 市販用ビール類の販売価格を巡るカルテル事件で、公正取引委員会は8日、ビール大手4社の地方支店や社員らの自宅などを独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで新たに強制調査した。各社で事前にすりあわせた販売価格が全国でどう適用されていたかや、地方でも担当者同士のつながりがなかったかなどの実態を調べる模様だ。関係者への取材で判明した。

 関係者によると、サントリー、アサヒビール、キリンビール、サッポロビールの部課長級の担当者は、数年前から4社などが加盟する業界団体「ビール酒造組合」での会合後の「裏会合」で、卸売業者への販売価格である生産者価格について値上げの時期や幅などを調整した疑いが持たれている。発泡酒や第3のビールを含むビール類で調整が行われ、ビールでは小売価格が数円~数十円の値上げ幅になるよう調整されたとみられる。

 この際、各社が非公開とするビール類の価格に関する情報をまとめた一覧表などを基に情報を交換していたことも新たに判明。担当者は裏会合で得た情報を自社に持ち帰り、上司に相談していた可能性が指摘されている。公取委は7日に4社の本社などを捜索しており、価格決定の経緯や価格調整の情報が経営幹部のどこまで上がっていたかなどを慎重に調べる模様だ。

 一方、生産者価格は各社の本社で決めるが、実際に卸売業者に価格を上げる方針を伝えていたのは全国の支店の担当者だったとみられる。公取委は、各社の本社からの指示を全国の地方支店で徹底させるため、地方でも担当者同士のつながりがなかったかなども調査する見通しだ。

 公取委は今回のビール大手4社の価格カルテル疑惑について、今年初めごろから水面下で調査を実施。当初はビールの流通を巡る別のカルテルを調査していたが、その過程で今回の疑いが発覚したとみられる。

 また、関係先として捜索を受けたビール酒造組合は「業界としても事態を重く受け止め、会員各社に法令順守の徹底を求めてまいります」とコメント。関係者によると、4社の「裏会合」は組合事務局の担当者が離席した後に行われていたという。【山田豊】

毎日新聞

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