◇サッカーＪ１第６節　○ＦＣ町田ゼルビア１―０アルビレックス新潟●（１５日・町田ＧＩＯＮスタジアム）

　昨季３位の町田のエンジンがかかってきた。堅守を売りとするチームらしく、２戦連続の無失点で３連勝。黒田剛監督も「我々の勝利の方程式の中で最高の結果」と上機嫌だった。

　対戦した新潟は従来、４バックを採用してきたが、この日の前半は町田と同じ３バックの布陣で臨んだ。マンツーマンで対応する形になる中で、町田は個々の球際の強さやこぼれ球への反応速度で上回り、主導権を握った。

　前半２５分、前線から圧力をかけて敵陣でボールを奪い、左サイドに展開した。相馬勇紀が仕掛けてクロスを上げると、西村拓真が相手守備陣のすき間を縫うようにゴール前に入り込み、ヘディングでネットを揺らした。西村は「勇紀がうまくクロスを上げてくれたので、当てるだけだった」と謙遜した。

　後半から慣れ親しんだ４バックに戻した新潟に一時はペースを握られかけたが、持ち前の強度の高い守備で対応。相手の攻撃を手詰まりにさせ、再びリズムを取り戻した。

　Ｊ１初昇格だった昨季は、リーグ最少失点の堅守で最終節まで優勝を争った。チームの哲学として、「連敗しないこと」を常々強調してきた。

　主将の昌子源は今季、さらに「もう一段階上のフェーズ」を目指していると明かした。

　「連勝できるのが強いチームの一つの証し。まだまだ４連勝、５連勝と伸ばせるようにやっていきます」

　町田がさらに一皮むけようとしている。【高野裕士】