「福岡県政への情熱感じた」 元知事・麻生渡さん死去に悼む声

2025/03/15 20:01 

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 福岡県知事を4期16年にわたって務め、全国知事会長として地方分権の推進に尽力した麻生渡さんが15日、85歳で死去した。関係者には悲しみが広がった。

 福岡県の服部誠太郎知事は「再び元気な姿を拝見できることを願っていただけに大変驚き、本当に残念に思います」とのコメントを発表。麻生県政時に財政課長や総務部次長、福祉労働部長を務めており、「県政に対する情熱を間近に感じた」と振り返った。2024年9月に会った際にも、車椅子に乗っていた麻生さんから「数々の励ましの言葉をいただいた」という。

 福岡市の高島宗一郎市長も「日本全体を考え、地方分権改革に精力的に取り組まれた」とのコメントを出した。1月に麻生さんの自宅を訪れた際には都市の発展と福岡空港の意義について「力強い言葉」を贈られたばかりだったといい、「とても残念でなりません」と悼んだ。

 自民党県連の原口剣生会長は毎日新聞の取材に「体調が悪いと聞いていたが、残念至極です」と惜しんだ。「福岡県で自動車産業が発展したのは麻生県政が原点。革新県政から保守県政となる中で大変苦労されたと思う」と話した。

 北九州市の武内和久市長は19年に県知事選に出馬した際、後援会長だった麻生さんから支援を受けた。「北九州市のまちづくりにおいても北九州空港や東九州自動車道をはじめとする交通基盤の整備を推進された」と功績を振り返り、「英知と先見性により、地域発展の礎が築かれたことに感謝申し上げる」と述べた。【森永亨、竹林静】

毎日新聞

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