<もっと社会人野球>昨夏準優勝JR東日本東北やTDK軸に混戦 都市対抗東北2次予選

2025/06/12 09:00 

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 社会人野球の第96回都市対抗野球大会の東北2次予選が、19日開幕する。仙台市民球場と宮城県石巻市民球場で、各県の1次予選を勝ち抜いた12チームが代表2枠を争う。

 ◇大谷の兄龍太監督の采配も注目

 昨夏の都市対抗大会で準優勝したJR東日本東北と投手力に定評があるTDKを中心に混戦模様だ。昨季、都市対抗と日本選手権の「2大大会」出場を逃して雪辱に燃える七十七銀行や昨夏の都市対抗大会で11年ぶりに白星を挙げた日本製紙石巻も地力がある。

 宮城第1代表のJR東日本東北は、コンディション不良で昨季の登板が限られた大型右腕・竹本祐瑛(ひろあき)投手の復調が好材料だ。2年目左腕の早坂一希投手は先発の一角として頭角を現しており、楽しみな存在だ。後ろに控える津高弘樹投手や工藤陽平投手は安定感がある。

 打線は左のスラッガー・丸山大選手ら得点力のある中軸打者の前に走者をためられるかが鍵になる。

 3年ぶりの出場を目指すTDKは5月のJABA東北大会で、昨夏の都市対抗大会を制した三菱重工Eastを破り、4強入りした。

 本格派の鈴木大貴投手と、JR東日本東北の補強選手として昨夏の都市対抗大会で久慈賞(敢闘賞)を獲得した小島康明投手の両右腕が投手陣の柱。救援での活躍が期待される3年目右腕の佐藤亜蓮投手、2年目右腕の阿部優太投手は力のある直球が魅力だ。

 打線はリードオフマンの北畠栞人(かんと)選手や中軸を担う斎田海斗選手、深江大晟選手ら中堅選手が充実する。

 七十七銀行は、複数のJABA大会で4強入りするなど好調ぶりがうかがえる。主軸を担う2年目の三上竜誠選手は鋭いスイングが持ち味で本塁打も期待できる。

 投手陣は、右腕・渋谷祐太郎投手と左腕・柴崎倭投手の3年目コンビがけん引する。石井信次郎捕手は攻守でチームの要だ。

 日本製紙石巻は、今季も小刻みな継投策で相手の目先を変える試合運びが特徴だ。昨夏の都市対抗大会1回戦で先発し、11年ぶりの勝利に貢献した2年目左腕の生長(いきなが)蓮投手は、制球良く変化球を操る。中央大から加入した左腕・今村拓哉投手は早速、実戦経験を積んでいる。

 ◇マルハン北日本は初出場

 プロ野球・ヤクルトの投手として活躍した館山昌平監督が指揮を執るマルハン北日本カンパニーは創部1年目で2次予選出場を果たした。

 トヨタ自動車東日本は、米大リーグ・ドジャースでプレーする大谷翔平選手の兄龍太監督の2次予選初采配に注目だ。

 昨年の全日本クラブ選手権で準優勝したエフコムBCは企業チームに食い下がりたい。【下河辺果歩】

 ◇東北2次予選の出場チーム

 JR東日本東北、日本製紙石巻、七十七銀行、TDK、トヨタ自動車東日本、マルハン北日本カンパニー、JR盛岡、弘前アレッズ、水沢駒形倶楽部、エフコムBC、JR秋田、B―net山形

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