「がばい旋風世代」が主力の佐賀北、第2章へ 夏の甲子園
第107回全国高校野球選手権大会で9日、6年ぶり6回目出場の佐賀北が1回戦を迎えた。18年前に全国制覇を果たし、「がばい旋風」を巻き起こした年に生まれた球児たちが中心となる。
◇佐賀北の夏を再び
「もう一度、風を吹かせられるように」
7月30日、地元の佐賀市役所を訪れた宮崎淳多主将(3年)は力強く決意表明し、甲子園に向かって出発した。
2007年夏の第89回大会では、引き分け再試合を含む2度の延長戦、広陵(広島)との決勝での逆転満塁本塁打といった名勝負を勝ち抜き、「がばい旋風」と呼ばれた。
これを最後に、甲子園での公立校の優勝はない。
現チームの於保(おぼ)りつ稀選手(3年)は第89回大会の開幕前日の8月7日生まれ。母から佐賀北の優勝を描いた本「佐賀北の夏」(中村計著)を贈られて佐賀北の優勝を深く知ったという。
「周囲から佐賀北で8月生まれなら『がばいだね』って言われたことはあります。自分たちのやることをやれば風が起きる」と意気込む。
秋好和哉選手(3年)は両親が佐賀北の出身。「ここで野球をして甲子園に行きたいと思って入学して、運命というものをすごく感じます」と喜ぶ。
片渕絢心(けんしん)選手(3年)は「特別意識はしていなかったですが」と話すが、今夏の佐賀大会前に印象的なことがあったという。
野球部の保護者らが、佐賀北の全国優勝の映像を選手に見せながら思いを話した。その姿に「今までは大会前に見たことはなかったので今年は特別なんだと。自分たちは優勝の年に生まれたから甲子園に縁があるよ」というメッセージと受け取ったという。
佐賀北出身の本村祥次監督(31)は今年、グラウンドに「努力できることが才能である」と書いたメッセージを張り出した。
自身は12年夏の第94回大会に主将として出場。20年に母校の監督に就任したが、思うように勝てない日々が続いたため、今年からメンタルトレーニングを導入。関連する本を熟読して、必要と感じたこの言葉を選んだ。
その言葉通りチームは佐賀大会で優勝し、「選手に再び甲子園へ連れてきてもらった気持ちです。がばい旋風パート2を目指します」と話す。
18年前に全国優勝を決める満塁本塁打を放った副島浩史さん(36)は、同じ佐賀県立高の高志館で野球部監督を務めており、佐賀北の現チームとは夏の佐賀大会直前の練習試合でも対戦した。
「よく知る選手が多い」と笑顔を見せ、「今年のチーム力は素晴らしい。初優勝の年に生まれた世代が甲子園に戻るのは、つくづく縁だなと思います」と感慨深く話す。
佐賀北は初優勝した年以外に4回夏の甲子園に出場しているが、勝利がない。
現チームが掲げる目標は「甲子園で校歌を歌うこと」。それを果たした先に、旋風の第2章が開演する。【林大樹】
◇佐賀北
1963年創立の県立の進学校。佐賀市の中心部から西2キロほどに位置する。
野球部に加えて書道部も全国優勝の経験があり、バスケットボール部なども全国レベル。
校舎の前には、高さ約2メートルの甲子園優勝記念碑があり、側面には甲子園での成績と、当時のメンバーなどが刻まれている。
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