総裁選、前倒しか否か 「力ずく」退場の可能性も 自民両院議員総会

2025/08/08 20:37 

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 自民党は8日、大敗した参院選の総括を議題とする両院議員総会を党本部で開き、党則に基づき総裁選を前倒しするかについて、党総裁選挙管理委員会(逢沢一郎委員長)で意思確認をすることを決めた。党則では党所属国会議員と都道府県連代表の総数の過半数が求めれば、臨時の総裁選を行うと定める。逢沢氏は、8月末をめどに党が参院選の総括をまとめる日程を念頭に、意思確認を行う考えを示した。

 現在、自民所属国会議員(衆参議長除く)は295人(衆院195人、参院100人)で、都道府県連代表47人と合わせて計342人。過半数は172人となる。8月末の公表が見込まれる総括後も石破茂首相(党総裁)が続投を模索すれば、総裁選前倒しに向けた手続きが始まり、「力ずく」で退場を迫られる可能性がある。

 首相は総会後、「党則の判断について、私から申し上げることはしない。党則にのっとってきちんと運営するということに尽きる」と記者団に語った。

 両院議員総会は党大会に次ぐ重要な意思決定機関で、国会議員253人が出席した。首相は総会冒頭、米トランプ政権の関税問題への対応などを挙げ「引き続き日本国に責任を持ってまいるために、いろんな意見を賜りたい」と語り、退陣時期を明示しなかった。

 出席者によると、総会では発言した35人の多くから総裁選の実施を求める意見が出た。有村治子両院議員総会長が総裁選の実施可否に絞った意見を求め、数人の反対があったものの最終的には総会の「総意」として総裁選前倒しの可否を総裁選管で確認することを決めた。総裁選管はお盆明けの18日以降に意思確認のための手続きなどを詰める。【畠山嵩、大野航太郎】

毎日新聞

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