陸自宮古島駐屯地トップ、市民を威圧 抗議に「許可取れ、早く」
沖縄県宮古島市にある陸上自衛隊宮古島駐屯地トップの比嘉隼人・宮古警備隊長(1等陸佐)が6日、市内の観光施設駐車場で、駐屯地外での訓練に抗議していた市民団体のメンバーに「許可取れ、早く」と威圧的な口調で迫ったことが、駐屯地や市民団体への取材で判明した。駐車場を管理する県によると、抗議活動に許可は必要ない。中谷元・防衛相は8日、閣議後の記者会見で「詳細な事実関係を確認している」と述べた。
宮古島駐屯地などによると、陸自は5日夕~6日朝、新隊員教育の一環として「徒歩防災訓練」を実施。物資の車両輸送ができない事態を想定し、隊員約30人が迷彩服で装備品を背負って、市内を長距離歩いた。
6日朝、訓練の途中で隊員が観光施設駐車場で20分ほど休憩を取った際、市民団体「ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会」の清水早子共同代表らが駐車場内で抗議活動を始め、マイクを使って「迷彩服姿のところできれいな朝日を見るのは残念です」などと話した。
駐屯地司令を兼ねる比嘉隊長は現場にいた。市民団体が撮影した映像などによると、比嘉隊長は清水さんらに近寄って「そもそも許可取ってるんですか」と尋ね、清水さんが「ここは市民の……」と答えようとすると、強い口調で「違う、許可を我々は取ってやっている。あなた、許可、やっているんですか。そこを確認している」と迫った。さらに、「許可取れ、早く。取ってこい」「まず(許可を取りに)行ってからやってください」などと声を張り上げ、立ち去った。
駐車場を管理する県によると、構造物を置く場合は占用許可が必要だが、数十分とどまって抗議活動をするだけなら許可は要らない。
公道での徒歩防災訓練には住民の間で反対の声もあり、県は地元に丁寧な説明と十分な情報提供を行うよう駐屯地側に求めていた。
駐屯地の広報担当は取材に対し、「市民から拡声器を用いた大きな音声で抗議を受けたため、周辺施設の方々に迷惑がかかると考えた」と説明した。これに対し、清水さんは取材に「目の前にやってきていきなり怒鳴られ、怖かった。大きな声は出していないし、許可は要らないのに理不尽な要求をされた。冷静さを失うような人が上官でいいのか」と話し、発言の撤回と謝罪を求めている。
中国の台頭を背景に、政府は南西諸島の防衛力強化を進めており、宮古島では2019年に陸自駐屯地を開設し、警備部隊を配備。20年に地対空と地対艦の各ミサイル部隊を増強した。【比嘉洋、喜屋武真之介】
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