蒸し暑さ、苦しむ選手 35キロ競歩、男女17人が途中棄権 世界陸上
◇陸上世界選手権(13日、東京・国立競技場)
◇男子35キロ競歩18位=川野将虎(旭化成、2時間37分15秒)
残暑が懸念された大会は、初日から不穏な空気が漂った。
最初の種目の男子35キロ競歩でメダル候補だった川野将虎がフィニッシュ直後に倒れた。日本陸上競技連盟の関係者によると、意識ははっきりしていたが、熱中症と思われる症状で脱水状態になったという。
スタート時の気象条件は気温26度、湿度77%だった。
川野は前半から先頭集団でレースを展開したが、27キロ付近で胸を押さえながら嘔吐(おうと)し、一度立ち止まった。
その後、持ち直したものの、順位を落として18位でフィニッシュ。川野はコースを振り返って一礼した途端にふらつきながら倒れ、けいれんを起こした。
35キロ競歩は当初、午前8時スタートの予定だったが、暑さを考慮して30分前倒しされ、午前7時半から行われた。
大会を主催する世界陸連(WA)は「特にレース後半以降に温度が上がるタイミングを考慮すると30分(前倒し)で十分効果が得られる」としていた。
しかし、この日は不安視された気温の高さより、まとわりつくような湿気が各国の選手を苦しめたとみられる。
男子は出場選手50選手中10選手、女子は46選手中7選手が途中棄権した。
日本勢の男女6人は最後まで歩ききったものの、銅メダルの勝木隼人以外は低調だった。日本陸連強化委員会の谷井孝行ディレクターは「(日本の)気候に慣れているとはいえ、雨上がりの蒸し暑さは……。序盤から中盤にかけて気温が低く、ハイペースに進んだ。後半に気温が上がったことで(一気に)ダメージを受けたのではないか」と厳しい表情で語った。
川野はまさに、レース終盤にさしかかるところで崩れた。
海外選手も苦しみを吐露した。
女子で金メダルのマリア・ペレス(スペイン)は「(厳しい暑さだった)ここ数日の中ではいいコンディションだったが、湿気には驚いた」と話し、5位入賞のカタジナ・ジェボ(ポーランド)も「暑さは想定していたが、蒸し暑さは想像以上だった」と語った。
14日の女子マラソンと15日の男子マラソンも当初より30分早い午前7時半にスタートする。両日とも午前中から30度前後の気温が予想されることもあり、競技運営関係者は「ペースの上げ下げをしすぎず、冷静に走りきってほしいが……」と祈るように語った。【岩壁峻、田原和宏】
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