ユナイテッド機緊急着陸 事故調査官を関空に派遣、調査始める

2025/09/13 19:47 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 貨物室からの出火を示す警報装置が作動し、関西国際空港に12日、緊急着陸したユナイテッド航空機について、運輸安全委員会は13日、航空事故調査官2人を関空に派遣し、調査を始めた。15日までの予定で、パイロットや客室乗務員から当時の状況を聞き取り、機体の状況を調べる。

 同機は成田空港を出発してフィリピン・セブ島に向かう途中、貨物室から出火したとの警報が表示され、離陸から約1時間半後の12日午後7時10分ごろ、関空に緊急着陸した。乗客・乗員142人は脱出用のシューターで避難した。

 泉州南広域消防本部によると、機体で火災が起きたことを示すものは確認されなかったという。この影響で、ジェットスター・ジャパン225便など関空発着の4便が欠航した。

 高橋充・航空事故調査官は報道陣の取材に対し、「特定の原因を考えるのではなく、全体を調査する」と述べた。フライトレコーダー(飛行記録装置)とボイスレコーダー(音声記録装置)を回収して解析を進める。警報が表示された原因や乗客が脱出した当時の状況などを中心に調査するとみられる。

 国土交通省関西空港事務所は12日夜、緊急着陸によるけが人は5人となったと発表した。いずれも打撲や擦り傷などの軽傷。【中村宰和、二村祐士朗、林みづき】

毎日新聞

社会

社会一覧>